★☆★私の好きな選手の物語★☆★
★☆★私の好きな選手の物語★☆★ kuro 2003/09/04 04:35:06 (修正4回)
├>1年目でリーズにプレミアシップ優勝をもた... パベル・ネーメト 2003/09/04 06:30:46
│└ぐふ…… kuro 2003/09/04 13:17:44
├前回の物語も読ませていただきました。とて... Chelsea-No.8 2003/09/05 01:23:37
└見事な文章。 蘇武 2003/09/05 07:28:27
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kuro <mwvtowcpgw> 2003/09/04 04:35:06 ** この記事は4回修正されてます |
なんか自己中心的とかどうとか荒れてるので、気分を変えるために私が大好きな究極に自己中心的なサッカー選手の物語を書いてみます。
========第2回:エリック・カントナ(フランス)========
みなさんは素晴らしい選手を見つけたとき、後先考えずに契約してしまったことはないだろうか? 例えば、18歳の鬼茂がリストアップされたとする。「金に糸目はつけないなんとしてでも契約書にサインとってこい!」とスカウトに向かって叫ぶだろう。そして5年契約の契約金を払ってから思い出すのだ。自分のチームのゴールマウスを守るのが石黒しかいなかったり、DFの中心が玖珂だったり、FWが東条一人しかいなかったりすることに。
「契約書にサインした後、私は自分がとんでもないミスをしたことに気づいた。カントナが素晴らしい選手であると同時に私の手におえない選手であることに分かっていたからだ」 これは彼が22才のとき、プロとして二つ目のクラブであるオリンピック・マルセイユの会長の言葉だ。ちなみに、一つ目のクラブ、つまりプロ選手としてのキャリアをスタートしたクラブには当時のフランス代表のGKがいたのだが、そのGKが練習の後でバックを持ってきてくれと新人のカントナに言ったところ、カントナはそのGKに「じゃかましわ、こんクソボケがぁ!」と顔面パンチを食らわした伝説(?)もつくっている。 (注:一部、関西弁を使って誇張表現していますが、ジャロに電話しないで下さい)
以上のように、まぁ、人格的にはだいぶ問題のあった選手ではあったが。サッカーの才能はかつてのフランスの英雄、プラティニに匹敵するかそれ以上であった。そして、その二つがあいまって観客は彼に魅了された。才能と反比例するかのように問題を起こしまくる彼を、オーナーは泣く泣く手放した。そして流れ流れて行き着いた先は海を渡ったイギリスであった。そこで彼は初めて新の実力を発揮する。マンチェスター・ユナイテッドへの移籍。そこでアレックス・ファーガソン監督が施した精神修行(笑)と心無いゴシップからの庇護により彼は真の「キング」として、マンチェスター・ユナイテッドの7番として、クラブ在籍5年間でリーグ優勝4回という黄金時代を築いたのだった。
彼は、残念ながら’94W杯のフランスの予選敗退、その後の’98自国開催W杯のためのジダン中心のチーム作りと、代表レベルでは成績を残していない(私の中ではフランスの10番と言えばジダンではなくカントナであるが)。かわりに、オールド・トラフォードのサポーターに愛され続けた。それは今も変っておらず、この10年における最高の7番はベッカムなどではなくカントナなのだ。
こんな話がある。オールド・トラフォードでのある試合のこと。サポーターはいつものように彼の美しいキックを見に来ていた。だがその日に限って、ピッチは霧と雨にまみれ……まぁこれはいつものことであるが……すべてのプレーは泥臭く、王であるはずのカントナは美しさを失った老退役兵のようであった。 だが、同点で試合も終わろうかという時、マンチェスター・ユナイテッドは起死回生のPKを得る。 蹴るのは当然カントナ。 彼は敵GKを射殺さんばかりに睨みつけ、そして猛然と走り出す。GKは必死の形相でゴールマウス隅に向かってダイブする! その瞬間。 カントナの右足は柔らかなタッチでボールを浮かせ……ボールはゴールの真中に向かって緩やか弧を描いた。 美しいループシュート。 そして。 静まり返った会場で、ボールは音を立てることなく、落ちて、止まった。白線を超えることなく。ピッチの中の22人は、とりわけ意表をつかれたGKと蹴った本人は、呆然としてボールと頭を抱えた。 しかし、オールド・トラフォードを埋め尽くした観客は、スタンディング・オベージョンで彼のプレーをたたえた。
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ゲーム中で、彼はカンターという名で登場します。彼の能力や性格、連携についてはなんとなく想像できるでしょう(笑)。ですが、もしあなたに常人離れした寛容の精神と彼をサポートしようという献身的なチームメイトを集められたならば。そのときあなたのチームは、強さ以上にかけがいのないもの……サポーターの愛情が得られるでしょう。それは、いくら金を積んでも決して買うことができないものなのです。 |
├>1年目でリーズにプレミアシップ優勝をもた... パベル・ネーメト 2003/09/04 06:30:46 [ツリーへ]
│└ぐふ…… kuro 2003/09/04 13:17:44 [ツリーへ]
├前回の物語も読ませていただきました。とて... Chelsea-No.8 2003/09/05 01:23:37 [ツリーへ]
Re: ★☆★私の好きな選手の物語★☆★ |
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Chelsea-No.8 <pclcmowngp> 2003/09/05 01:23:37 |
前回の物語も読ませていただきました。とても楽しかったです。うちのチームにはとあるオランダ人がいます。獲得した当時、チームには連携が同タイプ(鬼茂タイプ)でかつ主力としている選手が2,3人いましたがリスト載った瞬間にとってしまいました。今でもその選手はチームにいますが、予想していたよりも文句も言わずにがんばっています。飛行機に乗りたくないから海外には行かないなんて言いません(笑)やっぱり好きな選手が取れるからこそのサカつくだと思います。kuroさんの物語を読んでそんなふうに思いました。ありがとうございました。次の物語を期待してます。ちなみにそのオランダ人の名はデニス・ベルカンプです。サカつくでは実名で ロンドンFCにいます。持続型で長く活躍します。(神にもなりました) |
└見事な文章。 蘇武 2003/09/05 07:28:27 [ツリーへ]
Re: ★☆★私の好きな選手の物語★☆★ |
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蘇武 <mkkhzshruj> 2003/09/05 07:28:27 |
見事な文章。 主観と客観の使い分け、サカつくと史実の使い分け、人格と能力の使い分け、真摯とギャグの使い分け、まさに見事。 是非これからも書き続けてください。
下の「荒れ」に対する潤いですね。 |
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